イソニトリルの挿入を含むパラジウム触媒下ハロゲン化合物とスズ反応剤との新反応
Project/Area Number |
62540369
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機化学一般
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小杉 正紀 群馬大学, 工学部, 助教授 (60008464)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 有機スズ化合物 / パラジウム触媒 / ハロゲン化合物 / イソシアニド |
Research Abstract |
パラジウム触媒のハロゲン化合物への酸化的付加体にイソシアニドの挿入を行なわせ, 次に有機スズ化合物とトランスメタル化させ, 還元的脱離によりイミンを合成しようとする三成分系反応について調べた. RX+R′SnBu_3+R″NC〔Pd〕^^→RR′C=NR″+Bu_3SnX ハロゲン化合物としてブロモベンゼンを用い, メトキシトリブチルスズ, とブチルイソシアニドをテトラキストりフェニルホスフィンパラジウム存在下反応させると, 相当するアルコキシインミンが63%の収率で生成した. 反応は触媒効率が悪く, 10モル%のパラジウム触媒を必要とする. 触媒量を減少させると, 生成物の収率も減少する. 臭化アリール上に存在する置換基の種類により生成物アルコキシイミンの収率にどのような影響があるかを調べた. メチル, メトキシ基等が存在しても, 生成物の収率に大きな影響はない. しかし, 電子吸引基であるアセチルニトロ基などが存在すると生成物はえられなかった. ビニル型の臭化物に対しても同様にイソシアニドの挿入を含む三成分系反応が進行することがわかった. しかし, 臭素の付いている炭素にアルキル基が存在すると生成物を与えない. 立体障害と考えられる. 臭化ビニルのトランス体からトランス体の生成物が得られるが, シス体からはその立体構造は保持されず, トランス体が得られた. 酸塩化物との反応はイソシアニドの挿入が起こらず, スズ化合物との直接カップリングした生成物のみが検出された. 反応に用いられるイソシアニドは窒素の周りが立体的に保護されているt-ブチルイソシアニドが一番良く, 2,b-ジメチルフェニルイソシアニドがやや良かった. 反応に用いられるスズ化合物はアルコキシ, アミノ, シアノ, エチニルスズ等であった.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)