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炭素-炭素結合のヘテロリシスによる不安定炭素陽イオン発生の研究

Research Project

Project/Area Number 62540372
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 有機化学一般
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

三津橋 務  東京大学, 理学部, 助手 (30011539)

Project Period (FY) 1987
Project Status Completed (Fiscal Year 1987)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywords炭素-炭素結合のヘテロリシス / 炭素陽イオン / t-クミルカチオン / t-ブチルカチオン / 溶解熱 / X線解析 / マロノニトリル誘導体
Research Abstract

筆者が先に見いだしたp-ニトロフェニルアゾーt-クミルマロノニトリルのc-c結合のヘテロリシス経由によるt-クミルカチオン発生の反応性を研究実施計画Aに従って検討した. 上記P-ニトロ体, 無置換体, およびp-メトキシ体の分子構造をX線解析で調べ, その結果, c-c結合の長さと切れ易さとの間に相関はみられず, 開裂する結合の長さと反応性に関して最近英国のKirbyらが提唱している説には一般性がないことを明らかにした. この反応で生じるヒドラゾンアニオンをテトラエチルアンモニウム塩として単離し, 負電荷の非局在化から予想される平面構造をX線解析により確認した. さらに, この塩の溶解熱をメタノール・アセトニトリル混合溶媒系で測定し, ヒドラゾンアニオンが電荷分散の結果として, プロトン溶媒との水素結合による安定化を受けないことを確かめた. 以上のヒドラゾンアニオンの性質は速度論的に得られた溶媒効果の知見と完全に一致する.
t-ブチルカチオンはソルボリシス反応において最もよく知られた炭素陽イオンであるが, t-クミルカチオンに比べてはるかに発生させにくい. 計画Bに従って, c-c結合のヘテロリシス経由によるこのイオンの発生を検討した. 上記のようなアゾ化合物から発生させることは出来なかったが, t-ブチル(ニトロ)マロノニトリルを合成し, その熱分解を各種溶媒中で試みたところ, ジメチルスルホキシド中, 80°で脱離物としてのイソブテンが65%の好収率で得られた. 分解速度を塩化t-ブチルと比較すると18倍も大きく, この溶媒中では上記ニトロマロノニトリルの方がt-ブチルカチオンの発生剤として優れている. メタノール中では主生成物として予想されるt-ブチルメチルエーテルがほとんど生成しなかったが, DMSO-MeOH混合溶媒中では最大20%の収率でこのエーテルが得られ, イソブテンがt-ブチルカチオン経由で生成することが確認された.

Report

(1 results)
  • 1987 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Y.Kondo, S.Kusabayashi, T.Mitsuhashi: J. Chem. Soc. Perkin Trans. 2. (1988)

    • Related Report
      1987 Annual Research Report
  • [Publications] T. Mitsuhashi J.F.Liebman, A.Greenbery Ed.: "Molecular Structure and Energetics の一章 標題 Polar Effects on the Lability of Carbon-Carbon Bonds" VCH Publishers, Inc., (1988)

    • Related Report
      1987 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-04-01   Modified: 2016-04-21  

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