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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
1.インドリジン類の合成:3-及び4-置換ピリジニウムジシアノメチリドと, トリメチルシリル, メトキシカルボニル, アセチル, ベンゾイル, シアノ基などを持つ対称又は非対称アセチレンとの反応によって種々の新規置換インドリジンteを合成し, 付加の反応正と配向正が1, 3-双極子と求双極子試薬のHOMO-LUMO相互作用で説明される場合と双極子-双極子相互作用で説明される場合があることを見い出した. 2.シクラジン類の合成:上記, 及びピリジニウムジシアノメチリドとベンザインとの反応で得たインドリジンを用いて, アセチレンジカルボン酸ジメチル, ジベンゾイルアセチレン, ジアセチルアセチレン, ベンザインなどの活性アセチレンとの反応を試み, いくつかの組合せから主としてシクル[3.2.2]ジエン骨格を持つ新規縮環状ソクラジンを合成した. 3.物性の測定:京都大学教養部助教授松本 澄・山内 淳両博士の協力により, 重水素置換及びメチル, ベンゾイル, フェニルなどの置換基を持つジベンゾシクル[3.2.2]アジンについてサィクリックボルタンメトリー及びESR測定を行い, アニオン又はカチオンラジカルの生成の難易, 或いはそれらに対する縮環及び置換基の効果などを検討した. その結果, 縮環シクラジンではカチオンラジカルが比較的安定に生成し, 又それらの分子軌道計算の結果からも裏付けられた. その他, 合成したインドリジンとシクラジンの^1H-, ^<13>C-NMR, IR, UVなど各種スペクトルを測定し, それらの一般的傾向についての基本的データを与えた. 4.機能性置換基を利用する反応の研究:上記で得られた機能性置換基を持つインドリジンやシクラジンについて, 主として縮環反応を試み, 複素環が縮環したインドリジンやシクラジンを合成した. この置換基を利用する各種の修飾反応はなお現在検討中である.
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