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特異的な酸素効果の解明とこれを利用する光反応の制御

Research Project

Project/Area Number 62540393
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 有機化学一般
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

杉山 徹  上智大学, 理工学部, 助手 (20053720)

Project Period (FY) 1987
Project Status Completed (Fiscal Year 1987)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywordsピリジン環の光アルコキシル化 / 酸素の関与する励起錯体 / N-アルキルピリジニウムの光反応
Research Abstract

酸素依存下における4-ピリジンカルボン酸エステルの光アルコキシル化反応は, 著しい基質濃度依存性を示すことが明らかとなり, 基質2分子と酸素とが相互作用し励起錯体が生成することが示唆された. そこで本研究では基質2分子を連結し分子内錯体の関与の可能性を探ることを目的とした.
基質2分子をアルキル鎖で結合したMeO_2CC_5H_4N^+-(CH_2)n-N^+C_5H_4CO_2Me(A),Me-N^+C_5H_4-CO_2-(CH_2)n-O_2CC_5H_4N^+Me(B)のような化合物を合成し酸素依存下の光アルコキシル化の効率を検討した. しかし, Aの型(n=4,5,10)およびBの型いずれもN-メチル体(モノマー)と同様な濃度効果を示した. 従ってこのようなN_+同志が向かい合う型の連結方法では励起状態において反応に都合の良いピリジン環の配置を取らせることができないことが示唆された. 一方, Aの型でもn=2,3の化合物では光アルコキシル化は全く認められなかった.
ナノ秒フラッシュフォトリシスの結果から, Aの型のダイマー(n=5)およびモノマーはいずれも酸素存在下においてのみ比較的長寿命の中間体あるいは反応活性種の存在が確認された. しかし, n=3の基質では類似の反応活性種の生成は認められなかった. この場合は対イオンの影響により励起状態において酸素との相互作用が弱くなることが推測された.
そこで, N^+がお互い遠い型(MeO_2CC_5N_4N^+-(CH_2)n-O_2CC_5H_4N^+Me)の分子を合成し, 分子内励起錯体の生成の可能性を現在検討中である.
エステル基を環の3-位に有するN-アルキルビリジニウムについてアルコール中における光反応を行なったところ, 酸素依存下においては脱気下では見られない新しい反応生成物が得られ, この系においても光反応の選択性の変化が認められた.
以上の結果は, 酸素が励起錯体の生成に関与し光反応を制御する可能性を示しており今後の発展が期待される.

Report

(1 results)
  • 1987 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-04-01   Modified: 2016-04-21  

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