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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
1.ジャガイモシスト線虫のふ化促進物質の抽出・分離・精製. 活性物質の原料として, ジャガイモ根圏抽出液(標準ふ化液), トマト水耕液, トマト乾燥根の3種類を検討した. 大量入手可能で, その中でも比較的安定な活性を示すトマト乾根を, 粗原料として選択した. トマトの根を7月末採集し, 冬期10°C以下で水抽出を行った. 水抽出液にアンバーライトXAD-2樹脂を投入し, ドライアイスで撹拌と酸性化(pH5)を行いながら吸着させた. 樹脂を口別後アセトンにて脱着, 次いで濃縮し, 黒褐色のオイルを得た(活性値10^<-4〜-5>g/ml). これを水-酢酸エチルにて分配し, 水層を凍結乾燥して, 粗抽出物を得た(活性値10^<-5>g/ml). 続いて順に, 水を用いたカラムクロマトグラフィー, 1)XAD-2, 2)セファデックスG-15, 3)セファデックス G-10, トヨパールHW-40c, トヨパールHW-40sに付して分離し次にHPLC分離を行い, 最活性部を約100μgを得た(活性値10^<-9>g/ml). この分画と前後の弱活性を示す分画を400MHz-NMR測定を行ったところ, それまで多量に含まれていたオリゴ糖が除かれ, テルペノイド類に属すると考えられるスペクトルを与えた. 2.活性物質の化学的性質. 分離精製途中で, 活性物質の化学的性質を明らかにするため, 水素添加反応, セロファンチューブによる透析実験, ゲルロカクマトグラフィーによる分子量測定を行った. 水添では失活し, 透析実験では分子量3000以下であること, さらにシアノコバラミンをマーカーとして用いることにより, 分子量1000以下であることがわかった.
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