Project/Area Number |
62540405
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
天然物有機化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中塚 進一 名古屋大学, 農学部, 助手 (30109318)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 麦角アルカロイド / ウールのケトン / マイトマイシン / テレオシジンB / インドール環の修飾 / 選択的閉環反応 |
Research Abstract |
麦角アルカロイド等, インドールアルカロイドの中でもそのベンゼン環部に置換基をもつ天然物の合成には多段階を要する. 本研究では既に発見していたデヒドロトリプトファン系での分子内及び分子間閉環反応によるインドール環4位への選択的閉環反応を詳細に検討し, その選択性の理由を解析すると共に, 他の系への応用検討と麦角アルカロイド類の合成法への適用を検討した. 他の天然物合成への応用として, まず, インドールー3-エステル類のベンゼン環部修飾反応を検討して抗癌剤マイトマイシン類の母核である7-メトキシマイトセンを6-メチルインドールより出発して短段階で効率よく合成する事に成功した. この様な選択的修飾反応は発癌プロモーター・テレオシジンBの全合成にも適用可能であり, インドール環上の6, 7-位テルペン側鎖と4位アミノ基の選択的導入にも役立った. 麦角アルカロイド類の合成研究においては先の応用研究の結果を解析し, デヒドロトリプトファン系における4位閉環反応の応用例をさらに広げる事に成功した. さらに, これまで麦角アルカロイド合成の鍵中間体とされてきたウールのケトンをインドールー3-プロピオン酸から出発して合成する方法について検討した. この閉環反応は常に2位に特異的に閉環する事が知られていたが, 1位窒素に大きな立体障害をもつピバロイル基をつける事により, その酸クロリドのフリーデルクラフト反応の選択性をコントロールする事に成功し, 主生成物として4位閉環体を得た. この4位閉環体のピバロイル基は塩基性条件下で容易に加水分解できて効率的にウールのケトンを合成できた. このインドール誘導体の4位閉環反応は麦角アルカロイドの生合成ルートと類似するもので, 今後の麦角アルカロイド合成が極めて短段階で達成できる可能性を示す事ができた.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)