タンパク質の迅速かつ精密な化学合成のための方法論的研究
Project/Area Number |
62540407
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
天然物有機化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相本 三郎 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (80029967)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | タンパク質の化学合成 / ペプチド合成 / ペプチド結合の形成 / DNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
合成対象として90残基のアミノ酸よりなるB.stearothermophilusのDNA結合タンパク質(DBP-II)を選んで, タンパク質の迅速かつ精密な化学合成法の研究を行ったのでその結果を報告する. 1.新しい縮合反応の開発:銀イオン存在下, チオエステルを形成しているカルボニル基は活性化され, N-ヒドロキシクシンイミドと反応し, そのエステルを形成することを見いだした. この反応をベブチドのセグメント縮合に応用するための基礎実験を行ったが, ペプチドのα-カルボキシル基をチオエステルとした誘導体は固相合成カルボキシル末端のスペイサーを変えることにより容易に得られない. このペプクギオエステルは精製操作の途中安定であり, 副反応を開発したことにより, 側鎖のカルボキシル基は保護する必要がなくなり, その結果精製が容易な中間体をデザインすることが可能となった. 2.合成中間体ペプチドの合成:合成中間体ペプチドは, 迅速かつ容易に合成でき, しかも高純度のものとして得られなければならない. そのため, Bocアミノ酸を用いた最も標準的な固相合成法によりDBP-IIの部分ペプチドを合成した. 伸長の終了したペプチドのアミノ末端に無水フッ化水素で切断されない保護基を導入した後, 無水フッ化水素処理した. 得られたα-アミノ基のみが保護されたペプチドチオエステルを高速液体クロマトグラフィーにより高純度に精製した後, 側鎖のアミノ基に保護基を導入し, 縮合反応に利用できる保護ペプチド中間体へと導いた. 3.DBP-IIの全合成:新しく開発した縮合反応を基礎としてデザインされた保護ペプチド中間体をDBP-IIの全一次構造にわたり合成した. 現在それらのペプチドを縮合させ, 全合成の途上にある. 合成は極めて順調に進行している.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)