Project/Area Number |
62540424
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大橋 弘三郎 茨城大学, 理学部, 助教授 (60007763)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 5-オクチルオキシメチルー8-キノリノール / 高選択的分離 / ゴバルト(II)イオン / ニッケル(II)イオン / 銅(II)イオン / 抽出速度制御による分離 |
Research Abstract |
上記の研究課題について研究を実施し、以下の成果を得た。1.5-オクチルオキシメチル-8-キノリノ-ル(HO_8Q)及び2-メチル-5-オクチルオキシメチル-8-キノリノ-ル(2-Me-HO_8Q)を合成し、設備として購入した分光々度計を用いHO_8Q及び2-Me-HO_8Qのクロロホルムと水相間の25゜Cにおける分配定数としてそれぞれ10^<5.1>及び10^<5.4>を得た。いずれも大きな脂油性を有することがわかった。2.HO_8Q及び2-Me-HO_8Qによるニッケル(II)、コバルト(II)及びガリウム(III)の抽出平衡、抽出速度及び抽出速度制御によるコバルト(II)とニッケル(II)の相互分離について検討し、いくつかの新しい知見が得られた。コバルト(II)は付加錯体、Co(O_8Q)_2HO_8Qとして、ニッケル(II)は複核錯体、Ni2(O_8Q)_2(HO_8Q)_2(OH)(HD22_O)_3,ClO_4^-として抽出され、いずれも8-キノリノ-ルとは異なる組成であることがわかった。2-Me-HO_8Qによりガリウム(III)は弱酸性領域で抽出されるがアルミニウム(III)は抽出されず相互分離が可能である。HO_8Qるにるニッケル(II)及びコバルト(II)の抽出の速度式は-d[M^<2+>]/dt={k_1+k_2[H^+]^<-1>}Ka,KRR^<-1>[M^<2+>][HO_8Q]で表わされ、抽出の律速段階は中性のHO_8Qヒプロトン解離したO_8Q^-との競争反応である。Ka及びKRRはそれぞれ酸解離定数及び分配定数である。いずれの金属イオンについてもK_2≫K_1で、O_8Q^-と金属イオンの反応は界面で起っていると推察される。振り混ぜ時間、pH及びHO_8Q濃度を一定に設定することによりニッケル(II)はコバルト(II)より95%以上の効率で相互分離が可能である。3.多量の試料溶液中からの微量金属イオンの抽出分離のための多孔質膜相分離器を考案し、HO_8Qによる10^<-7>Mオ-ダの銅(II)の抽出分離に応用したところ満足すべき結果が得られた。 今後の研究の展開として, 本研究で開発したHO_8Qを環境中の微量金属の分離濃縮への応用を計画中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)