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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
強磁性材料を開発する目的で, 二つの研究段階を踏まえた. (1)スピン多重度の異なる二核あるいは三核金属錯体の合成・磁性・構造に関する研究. (2)ポリマー錯体の合成と構造に関する研究. 以上(1), (2)の研究成果を組み合せて, 強磁性材料を開発することが, 本研究課題である. 以下に(1), (2)の研究成果の概要を述べる. (1)スピン多重度の異なる多核錯体は, これまで合成例がわずかであり, その磁性・構造の詳細が研究された例は少ない. 本研究では, イミダゾレート架橋ヘテロメタル多核錯体の有効な合成法を開発した. 本合成法はきわめて一般的であり, スピン多重度の異なる数多くの多核錯体が合成できた. これらの磁性は, いずれも金属間にイミダゾレートを介した弱い反強磁性相互作用が存在する理論式と一致した. 合成, 磁性, その他物性結果は, 一部日本化学会欧文誌に掲載された. また, 鉄-銅, マンガンー銅系については, イギリス王立化学会誌に投稿準備中である. (2)ポリマー錯体の合成と構造 イミダールタイプのポリマー錯体を合成し, その結晶構造を日本化学会欧文誌に投稿した. 中心金属がマンガンの場合は, 低次元高分子構造を有することが明らかになった. 本年度は, スピン多重度の異なる磁気中心をもつ多核金属系の合成, 磁性高分子金属錯体の合成, 構造について成果が得られた.
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