父子同定によるニホンザルの繁殖構造の解明と行動生態学的研究
Project/Area Number |
62540492
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生態学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 眞理子 東京大学, 理学部, 助手 (00164830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 信太郎 東京大学, 理学部, 助手 (20143357)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1987: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | DNA個体識別法 / 親子鑑定 / 繁殖構造の解明 |
Research Abstract |
ニホンザルのメスは一生自分の生まれた群れにとどまり血縁集団を形成するが, コドモのオスは思春期に達すると他の群れに転出する結果, ニホンザルの群れのオトナのオスは他群から転入してきたものたちの集まりである. ニホンザルの群れ内の個体間の血縁関係を明らかにし, ニホンザルのオスの社会的順位と繁殖成功度との関係を明らかにすると共に, 近親婚の割合・地域個体群内での遺伝子の交流の割合など, ニホンザルの繁殖構造を解明しようとした場合, 遺伝的レベルからの解析が必要条件となる. しかし, ニホンザルの群れ内の個体間の遺伝的変異性は乏しく, 従来行われてきたタンパクの電気泳動法では父子鑑別は不可能であった. 本研究ではDNAによる個体識別法の開発・確立を行ない, これを用いた個体識別を基礎データにして, ニホンザルの繁殖構造の解明を目的とした. DNA個体識別法に用いるプローブはプロトオンコジーンHa-ras-1の3〓近傍領域の28塩基からなる反復配列が有効であることが, 検索の結果見い出された. すなわち, ニホンザルの末梢血より高分子DNAを抽出後, Sau3AI, H〓fIなどの4塩基認識切断制限酵素にて切断後, 0.5%アガロースケル電気泳動にて分離の後, サザン法にてlow stringencyの条件下で解析を行なうと, 良好な高分解能の結果が得られた. 本方法により検出されるDNAパターンはケージ飼育下における父・母・子の関係が明瞭な家系試料を用いた解析から遺伝性が確認された. 従って, このDNA個体識別法は, 親子鑑定を含む個体識別に有効であることが確かめられた. これら基礎データを得た後, 任意に抽出した放飼場サンプルを用いた個体識別を行なうと共に, 野性ニホンザルのサンプルによる実際のフィールド調査への本解析方法の応用を進めている.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)