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ブナ科の殻斗の形態発生過程の比較研究

Research Project

Project/Area Number 62540532
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 植物形態・分類学
Research InstitutionOsaka Museum of Natural History

Principal Investigator

岡本 素治  大阪市立自然史博物館, 学芸課, 学芸員 (60110037)

Project Period (FY) 1987
Project Status Completed (Fiscal Year 1987)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1987: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsブナ科 / 殻斗 / 殻斗の形態学的起源 / 殻斗の進化 / 形態形成過程の比較研究
Research Abstract

ブナ科の殻斗の形態学的起源について, 2つの説が対立している. 即ち, それぞれの花の下の小花柄の盛り上りに起源するという説と, 二出集散花序の一つ高次の枝に起源するという説である. 前者は, 現生のすべての属の完成した形態の比較研究に基づき主張されている. 一方, これまでの形態発生の研究者はすべて後者の説を支持している. たしかに, 観察された種では, 殻斗片の分裂組織の位置や形態は, 高次の花の原基と区別が困難である. しかし, この立場から, ブナ科の殻斗のすべての形態を説明するのは困難である. 例えば, 二出集散花序のそれぞれの花が, それぞれの殻斗に包まれるマテバシイ属で, 二次の花の殻斗は三次の枝から導かれるとしても, 中心(一次)の花を包む殻斗はいかにして生じえたのだろうか.
2つの説のどちらが支持されるべきかを判定するために, マテバシイ属とクリ属の殻斗の発生過程を比較した. その結果, マテバシイ属の中心の花の周辺(特に向軸部)に, 殻斗の発生に先行して, 特徴的な細胞分裂が起ることが明らかになった. そこでは, 接線方向に細長い表皮細胞が規則正しく密に配列し, 放射方向に急速にその数が増大する. これは, この部分で, 著しい介存生長が起っていることを示している. (このような現象はこれまで観察されていなかったし, 今回のクリでも見られなかった. )一方, マテバシイの二次の花の側方には, 三次の枝の原基があらわれ, その部分の殻斗形成に中心的役割をはたす. つまり, これまでの2説はいずれも不完全で, どちらの要素も殻斗形成に関与しているということが明らかになった.
以上の成果をふまえ, ブナ科における殻斗の進化過程をより詳細に描きあげることが今後の課題となる.

Report

(1 results)
  • 1987 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] OKAMOTO, Motoharu: Botanical Magazine, Tokyo.

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      1987 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-04-01   Modified: 2016-04-21  

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