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¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
電子スウォームに伴なう発光を利用して, 酸素分子への電子付着過程を調べることを最終目的としているが, その前段階としてこの測定法を確立し, いかなる波長に着目すべきかを求めるために, まずアルゴンガスからの発光強度のE/N(〔電解〕/〔ガス密度〕)依存性を調べ以下の結果を得た. 1.測定方法……内径260mm, 長さ300mmのステンレス空気内にドリフト電極を配置し, その径方向位置に発光を観測する光検出器を置いた. それに入った光は光ファイバーによって分光器, 光電子増倍管を経てフォトンカウンティングシステムに導かれる. ドリフト管の長さは102mm, ガードリング(ステンレス製, 外径145mm, 内径80mm, 厚さ2mm)7枚で構成されている. ガードリングはおのおの11±0.1mmセラミックスペーサーにより等間隔に配置されている. 電子源は酸化物塗布の直径0.3mm, 長さ20mmの白金線を用いた. ガス圧は圧力・流量コントローラを用いて, ±0.1%の精度でコントロールした. ドリフト管内の平均電子密度は, 10^3ケ/cm^3から10^4ケ/cm^3であった. 2.結果……気圧は5.04Torrから10.08Torrの範囲で変化しE/Nは1.55×10^<-16>V・cm^2から3.11×^<-16>V・cm^2まで変えた. (1)アルゴンガスからの発光強度分布を, 可視光領域で調べ, 700nmから800nmの範囲の光が強く, それ以外の波長域ではほとんど発光は見られなかった. したがって, 700から800nmに着目するのが有利である. (2)発光強度IとE/Nの関係は, I/N=A・exp〔-B/(E/N)〕 (A,Bは定数)の関係があり, 相似則が成立していることを示している. 3.今後の研究……上記の結果に基づき, 今年度実施できなかった電子付着過程を調べたい.
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