電子デバイスの沸騰冷却に関する熱力学的および伝熱学的研究
Project/Area Number |
62550144
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00111568)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 電子デバイス / 沸騰冷却 / 沸騰核安定性 / 沸騰核活性化 / 伝熱促進 |
Research Abstract |
1.沸騰核の熱力学的一般安定性基準の導出:均一温度場における既存気泡核について, 固体面, その表面に存在する幾何学的単一クボミ, これに捕獲された気泡, 気泡と平衡している液相及び系の圧力調整用ガス層からなる熱力学的系の平衡安定性解析を行い, 気泡界面曲率をρ, 気泡体積をV, 気泡内蒸気相モル数をnVとすると, (〓ρ/〓V)nV>0が, 既存気泡核の厳密な熱力学的一般安定平衡条件であることを示した. 2.高サブクール状態の経験に対し高安定かつ高活性クボミ形状の同定:上述の既存気泡核の一般安定平衡条件を基に, 過熱状態→高サブクール状態(20〜40K)→再過熱状態における再活性化過熱度が小さい既存気泡核クボミ形状の同定を試みた. 検討した多くのクボミ形状の中で最も気相捕獲能力に優れているリエントラント型クボミについて, まず高サブクール状態で気泡を安定に保持できるクボミ条件, さらにこの気泡の再活性化条件を解析的に示した. この解析により, 濡れ性の高いフロン系冷媒では再活性化には10〜20K程度の過熱度を要することが示された. この事と, 再活性化に関する本実験値及び既存実験値が上述の値とよく一致することから, 高サブクール条件を経験した後の再活性化では顕著な温度超過が不可避的である可能性を示した. 3.シリコン面上におけるフロン系冷媒の核沸騰特性および核沸騰機構に関する実験:2の結果により本年度はこの実験を延期し, 沸騰核活性化に注目したフロン系冷媒の核沸騰熱伝達促進法について実験的に検討した. 原理は, 沸騰面近傍に干渉板により等温場を形成し核活性化を助成することであり, 実験結果によれば, 干渉板により若干の核沸騰熱伝達促進が実現されており, 今後このパラメータ実験とシリコン面での沸騰実験を継続する予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)