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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
1.石炭燃焼MHD発電方式において, 石炭スラグは断熱性が良いため, 熱損失が少なくなり, 電極が保護されるという効果がある. 一方スラグのイオン電導性のため, 長時間運転においてはスラグの分極化がおこり, 陰極側に電気的非一様性が発生する. この電気的非一様性を外部制御回路により抑制し, 発電機の耐久性, 性能を向上させることを提案している. まず, ダイアゴナル形MHDチャネルの各電極対を, トランス, コンデンサ, GTOなどのスイッチング素子により構成される外部回路により制御することを提案した. MHDチャネル内を電気的等価回路により計算するコードを開発し, 提案している回路により成長した電気的非一様性を抑制できることを示した. またファラデー形発電機に関しても, 電力統合回路を提案し, 次の結論を得た. (1)提案した統合回路は電極電流を統合する機能を持っており, 電極電流の時間的変化は十分小さく設計できる. (2)石炭スラグ分極化による陰極側の電極間電圧の大きな非一様性が存在しても, 提案している制御回路は正常に動作する. (3)制御回路の損失は実験規模のチャネルにおいても電気出力の5%以内であり, その割合は大きさと共に減少する. 2.電磁界と流体の相互作用が強くなると, 理論的実験的に検討されてきた現象以外の3次元的効果が重要になることを数値計算により明らかにした. マックスウェル方程式と放物型近似された3次元ナビエストークス方程式を連立して解くコードを開発し, 次のことを明らかにした. チャネル内の電流密度の流れ方向成分の空間的不均一によって断面内に渦状2次流れが誘起される. その結果, 電気的流体的諸量が共にゆがみ, 陽極陰極間に大きな非対称性が生じる. また大きな電極電圧降下が予測される. これらの大きな3次元的相互作用にもかかわらず, 電極上磁場方向の電流集中は成長せず, 発電機の耐久性は劣化しない.
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