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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究担当者らが考案した反射位相が互いに180度異なる反射エレメントを1/4波長間隔で配列する新しい弾性表面波反射器構成法-正負反射型構成法-を用いた高効率反射器の動作解析と, この反射器を用いたUHF帯共振器の試作を行うことを目的として研究を行った. 以下, 本研究によって得られた知見, 成果, 今後の展開について述べる. 1.正負反射型反射器の動作をモード結合理論と摂動論を組合せた波動論を用いて解析した. その結果, 反射係数や電気的摂動と弾性的摂動との重畳関係などの見通しの良いclosed form解を得た. 本解析結果は実験値やFEMによる解析結果と良く一致した. また, 動作機構を明らかにするため, 反射器内部の界分布, 特に電位分布を解析し, ブリルアンダイアグラムと対比して考察した. これらの成果は昭和62年度春期及び63年度春期音響学会で発表した. 現在, IEEE英文論文誌に投稿準備中である. 2.正負反射型反射器及び共振器を作成する場合, 電極構造が従来型よりも微細であるため, 周波数限界の点でやや不利である. この問題を解消し, UHF帯共振器を実現するために, リフトオフ加工におけるフォトレジストのオーバハング現象を積極的に利用した微細パターンの作成法を新たに考案し, これに基づいてLiNbO_3基板上の500MHz帯正負反射型共振器を作成し, 良好な結果を得た. 本研究で考案した微細パターン作成法は正負反射型反射器・共振器の作成のみに留らず, UHF帯一方向性変換器などにも応用可能である. これは今後の研究課題としたい. なお, これらの成果はJJAP誌に発表した.
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