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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
研究計画に従い, まず, 方形誘電体導波路の立体交差部の構造と結合特性との関係を詳細に解析した. この解析的研究を行なう上で, 新たに直面した密結合時の特性解明にも力をそそぎ, 結合によって生ずる固有モード関数の変化も考慮した解析手法を新に開発した. 更にこれを, 単一モードどうしの場合に限ることなく, 単一モードと多重モード導波路の結合特性解明に応用可能な手法に発展させ, 積層集積化回路設計に役立つ理論的結果を得た. これと並行して, 誘電体を主要構成要素とする集積化回路を実現するために不可欠な, 導波路不連続部分における信号伝送特性とその評価を行なった. すなわち, 誘電体導波路の喰い違い, 軸ずれ接続部, 折れ曲がり, 緩やか曲がり部における損失量, 波形歪み算定し, 回路設計時の不連続許容値の指標を得た. 一方, 本研究補助金で新たに購入したスイープオシレータフレームを活用して実験的研究を鋭意行なった. わけても, 方形誘電体導波路立体交差部分の研究においては, この部分を介して結合する電力を立体交差角, 導波路間隔の関数として初めて実測し, 集積化回路の実現に有用な資料を得た. これら理論的, 実験的研究の成果は別掲の5編の研究論文のはか, 4件の口頭発表論文として公表した. 研究計画の3番目に挙げた誘電体導波路の結合部を「金属導体部分を消減して」構成する方法の研究は, 基礎的モデルを試作する段階にとどまり, 従来の平面回路との特性比較を行なうまでには到らなかった. この主な原因は回路の集積化構成に手間どった為であり, これは回路設計を具体化する際, 克服すべき新な問題点てあり, 今後の課題と考える.
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