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¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
申請者らがここ数年にわたり研究を進めて来た"インコヒーレント光源により多数個の行列積を得る手法"に関し, 光学系を改良して高精度化, 多機能化を図るとともに, この光学系を応用し逆行列演算を行う応用の研究を行った. また, これに関連して, 光コンピューティング手法開拓の一環とし光センサ出力の光学的処理手法の研究も進めた. 申請者らが従来提案してきた光学系では光源は一次元LEDアレーであった. このため3ヶ以上の行列の積演算には特別なホログラフィックスクリーンが必要で, これが性能劣化要因となっていた. これに対し, 光源を2次元化してこれを第一の行列と見なし得ることを証明し, この新しい構成の光学系により動作の確認を行った. また, 3つ以上の行列全てをディジタル的に入力する手法を検討し, 更に, 本光学系を構成要素として光学的に逆行列演算を行う手法も研究した. 前者については実験的に, 後者については理論的にその可能性を検証した. また, 交付申請書に示した通り, 複数ヶの光センサを一本の光ファイバ上にベクトル状に配列した多重化光ファイバセンサに関し, その出力から各センサヘッドに対応した情報を分離・処理する新しい光学的手法を開拓した. これは, 光波のコヒーレンス特性を積極的に活用した干渉型のセンサ構成である. インコヒーレント光源の利用により, 各センサ出力光に対しそれぞれ異る光波周波数の単一の参照光のみが干渉する構成となったおり, 一系列の中間周波数それぞれが各センサ出力に対応する. つまり, 周波数分割多重化を実現した. しかも, これをひとつの周波数シフタで実現する構成となっている. 実験系を構成して機能を確認することに成功した. これら成果については, 単行本(分担), 英文論文誌, 国際会議, 学会研究会等で発表を行った.
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