Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助手 (40194203)
正垣 孝晴 名古屋大学, 工学部, 助手 (90171016)
鈴木 壽 名古屋大学, 工学部, 助手 (80154574)
松尾 稔 名古屋大学, 工学部, 教授 (40025937)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究は, 若干過圧密である事が多い沖積粘土地盤上での盛土施工の安定性の検討(極限荷重の計算)を目的に, (a)部分排水三軸試験を用いた自然堆積粘土の挙動の解明, (b)荷重履歴を考慮した支持力の算定, (c)施工中の観測を用いた極限荷重の予測, に対する系統的な研究を行った. 以下に, 本研究で得られた成果を要約する. (1)練り返し粘土および自然堆積粘土の非排水試験を行い, 構成式(Cam clayモデル, 関口・太田モデル)の適用性について検討した. その結果, 間隙水圧〜軸ひずみ関係は構成式によって比較的良く表現されるが, 軸差応力〜軸ひずみ関係を同時に記述することは難しいこと, しかし(非排水)強度については弾塑性パラメータを巧く選ぶことで十分に表現することができること, が明らかになった. (2)粘土の構成式は硬化パラメータを塑性体積ひずみにとることが多く, 構成式から得られる非排水条件を用いて荷重履歴を考慮した非排水支持力を算定することができる. 軟弱地盤上の盛土, および部分排水三軸試験の数値シミュレーションを行い, 載荷速度, 載荷荷重の影響について検討した. 載荷速度の大きいほど残留変形は大きくなるが, 載荷荷重が非排水支持力に対して安全率で1.1以上の場合には載荷速度の影響が殆ど表れないことが明らかになった. この傾向は正規圧密, 地表面過圧密, および全体過圧密地盤で変わらない. 他方, 三軸試験による部分排水強度については予測値と実験値が良く一致し(b)の方法の妥当性が検証されたが, 漸増載荷の後に荷重一定で放置するような場合にはシュミレーションと実験には軸ひずみの発生に差異があり, 上述(1)と共に構成式に関する課題が残された. (3)荷重〜時間〜変形関係を用いた極限荷重予測法に, 骨格変形係数の劣化過程の追跡による方法がある. この場合には一切土質パラメータは必要ない. しかし過圧密地盤では適用に際して十分な注意が必要であることが指摘された.
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