付近の谷地形を考慮した山岳盛土の安定性に関する研究
Project/Area Number |
62550363
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・土質工学
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 國夫 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20023327)
|
Project Period (FY) |
1987
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 高盛土 / 崩壊 / 降雨流出 / 谷地形 / 最適設計 |
Research Abstract |
1985年, 能登半島を襲った集中豪雨は石川県下全体に甚大な被害を生じさせた. 中では, 半島を縦貫する有料道路の高盛土は数からも規模からも相当な痛手を被り, 経済性や社会性への損害に大きな影響を及ぼした. 本研究は, これら高盛土の崩壊を詳細な現場調査と幾つかの独創的な解析から検討を試み, 以下に示すような新たな知見を得た. 1.実際の崩壊例に現場調査を含む詳細な安定解析を実施したところ, 降雨の影響を定量的に評価できる手法の開発が不可欠となった. 2.1の手法を開発するにあたって留意すべきことは, 崩壊地点付近の谷地形やそこからの降雨流出に関する速度や量を評価しなければならないことである. なぜなら, 高盛土の崩壊地点の周辺には必ずこの崩壊に強く影響した谷筋が存在していたからである. 3.本研究では, 2の降雨流出を独特なインデックスを導入して評価できることに成功した. なお, これらのインデックスは地形を定量的に表現しうるものであり, 流出速度や流出量の崩壊に及ぼす影響度を示しているに他ならない. 4.3.で述べた独創的なインデックスの導入によって, 実際に崩壊した盛土例の説明は勿論, 非崩壊の盛土もすべて統一的に説明できることが明らかとなった. 5.したがって, 現行設計法では考慮されていない周辺地形の影響を, 本研究では独創的手法によって可能にし, 今後の盛土の破壊予知にきわめて有効になることが期待できる. 6.このことは, 現在すでに建設された盛土の最適安全率の評価・決定に重要な役割を荷うことができる.
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)