組織渦と浮流砂の相互作用に着目した非平衡流砂量の研究
Project/Area Number |
62550378
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hydraulic engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平野 宗夫 九州大学, 工学部, 教授 (50037850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 照憲 九州大学, 工学部, 助手 (30150494)
橋本 晴行 九州大学,工学部, 助教授 (70117216)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 浮流砂 / pick-up rate / 組織渦 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
浮流砂量の推定には, 浮遊粒子が乱れに十分追随するものと仮定する拡散方程式に基づく決定論的手法と, 個々の粒子の運動に着目した確率論的手法とがある. 本研究では, 確率論的手法を用いて浮流砂の輸送機構の解明が試みられた. 浮遊粒子のLagrange的運動特性量に対しては実験的考察が加えられ, その運動経路に対してはBasset-Boussinesq-Ossenの式にせん断流れにおいて流体と浮遊粒子の間に相対速度のある場合に粒子に働く揚力の効果を取り入れた運動方程式を基礎式として, 数値シミュレーションが行われた. また, 浮流砂量の算定において重要なパラメータとなる浮流砂のPick-up rateは現在のところ殆ど不明のままであり, ここでは実験的に検討された. (1)浮遊粒子のLagrange的運動特性を明らかにするため, 浮遊粒子の経路上において速度, 加速度の変化過程が検討された. その結果, 河床近傍で発生・発達する大規模渦運動に捕捉された粒子は徐々に主流方向および鉛直方向の速度を増大し, 大規模渦運動から逸脱するまで継続的に上昇運動を行うことが認められた. また, 主流方向の浮遊粒子の速度は流体運動と較べて上昇時に小さく, 下降時には大きくなる傾向を持つことから, Saffmanにより指摘された揚力の影響の無視できないことが実験的に明らかにされた. (2)浮遊粒子の運動経路に関する数値シミュレーションにおいては流体運動に一次マルコフ過程を仮定して計算が行われ, 計算値と実測値とは概ね一致し, 本シミュレーション法の妥当性が検証された. (3)掃流砂のpick-up rateは, 河床上に停止した個々の砂粒の単位時間当りの離脱確率として算定されている. しかし, 浮粒砂の場合, 粒径が小さいことからこの定義に従った測定は困難である. ここでは, 浮粒砂のpick-up ratehは単位面積・単位時間当りの粒子の離脱確率として求められた.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)