Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
本研究では, ビデオカメラを用いた録画装置を地震計と連動させた新しいシステムを具体的に提案した. これまで全く捉えられることのなかった強震時の人間行動の一部始終を映像として周囲の環境変化とともに, 強震記録と同時記録し, 強震時人間行動をその原因となる強震動と対比し定量的に分析していくことを念頭におき次に示す手順で研究を進めた. 1.観測システムの構成:高解像度のビデオカメラ(白黒)で捉えた映像信号を強震観測装置のトリガーによって地震発生時に普及型ビデオ収録装置に録画し強震記録に対比させ解析できるシステムを構成した. 2.動作試験および現地観測方法の策定:上記システムの動作試験を先ず実験室的に行い, システムの問題点を見いだし, トリガー方式の改良, 記録時間の設定(映像記録:10分)等を行いプロトタイプのシステムを完成させた. 同時に, 現地観測における対象の選定方法・機器の配置・維持の方法を検討し試行実験実施案を立案した. 3.現地観測の実施:上記システムを用いて屋外空間における人間行動およびそれらをとりまく周辺環境変化の観測を開始した. 限られた期間に成果を期待することから, 有感地震の発生頻度の比較的高い首都圏を選び, 川崎市役所前広場の群衆の動きを対象に一連のシステムを設置し観測を続けている. この間, 千葉県東方沖地震の発生を見たが, 機器の調整中であったため残念ながら記録を得ていない. 他の有感地震については記録を得ているものの現在まで人間行動に何らかの変化が見られる解析可能な記録の収録には至っていない. 今後とも, 観測を継続し記録の収集を図っていく予定である. 4.上記の試行実験に並行して地震時のテレビ放映記録の収集を進めた.
|