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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
クロム鉱石の溶融還元挙動に及ぼすクロマイト組成の影響を明らかにするため, FeCr_2O_4(SP1), MgCr_2O_4(SP2), (Fe_<0.5>Mg_<0.5>)Cr_2O_4(SP3), (Fe_<0.5>Mg_<0.5>)(Cr_<0.8>Al_<0.2>)_2O_4(SP4), Mg(Cr_<0.6>Al_<0.4>)_2O_4(SP5)の5種のクロマイトを合成し, それらの溶融スラグ中1600°Cにおける炭素還元挙動を比較, 検討した. スラグはSiO_2≒45%, Al_2O_3≒14%一定とし, CaO≒40%(A)とCaO≒23%, MgO≒18%(B)との2種類を用いた. SP1はA, B両スラグ中ともほぼ一定の速度で溶融還元が進行したが, SP2, SP5は約30minまでは還元が遅く, その後は急速に進行して最終的には高い還元率に達した. SP3, SP4はSP1とSP2, SP5との中間の溶融還元挙動を示し, Aスラグ中の還元では後者に, Bスラグ中では前者に類似した. Bスラグ中よりAスラグ中の方が常に還元が速やかに進行した. この原因はBスラグ中で溶融還元したクロマイト粒子は, その内部がほとんど変化せず表面のみから溶解するが, Aスラグ中の場合はクロマイト粒子内にスラグが浸透して溶解を促進するためである. SP2およびSP5の溶融還元時に生成したスラグは全面青色を呈し, これらのクロマイト中のCr^<3+>はスラグ中にCr^<2+>として溶解しやすいことを示した. これに対して, 酸化鉄を含むSP1, SP3, SP4の場合は緑色と青色の両スラグ相が生成し, 初めはCr^<3+>として溶解し黒鉛の近くではCr^<2+>に還元されることを示した. Cr^<2+>の生成にともなってCrのスラグ中への溶解度が著しく増大することが知られているので, SP2およびSP5の還元速度が30min以後急上昇するのはCr^<2+>として溶解するためである. クロマイト中のCrがスラグ中にCr^<2+>とCr^<3+>のいずれの形態で溶解するかは, 種々の因子により影響されるが, 各クロマイトの解離酸素圧に大きく依存することを熱力学的検討により明らかにした.
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