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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
1.高エネルギー密度熱源である電子ビームを用いて, アルミニウム合金の表面層を数百ミクロンから数mmの深さまで, 超急速溶融凝固処理を行った. 処理条件を変化させることにより, 凝固時の冷却速度は最高値で毎秒10万度Cと超急速凝固が可能であることを明らかにした. 2.アルミニウムにはほとんど固溶しない遷移元素であるシリコン, ニッケル, マンガン, 鉄, クロムおよびチタンをそれぞれ単独に最高17%まで添加した特殊アルミニウム合金に対して, 電子ビームによる超急速凝固処理を行った. これら元素は処理雰囲気中の残留ガス(特に酸素, 窒素)と反応しやすいために, 残留ガス成分を処理中も常にモニター(分析管, RFユニット試用)しながら行った. 3.いずれの合金でも溶融凝固時の冷却速度が速くなるにしたがい, 表面溶融層の晶出物やデンドライトアームスペインシングは著しく小さくなった. 特に最高冷却速度では晶出者はほとんど認められなくなり, 強制固溶体の形成が確認された. 4.超急冷凝固層の硬さは冷却速度が速くなるにしたがい増大し, 田材硬さの1.5倍から4倍の硬さが得られた. 特に硬さ上昇の著しい合金はニッケルと鉄を含む合金であり, 最高硬さはビッカース硬度で400に達した. これは実用アルミニウム合金の中で現在硬い合金の値(120)の約3.3倍にも達した. 5.表面超急冷凝固層の耐摩耗性は比して著しく向上した.
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