NASICON系固溶体のイオン伝導機構に関する研究
Project/Area Number |
62550560
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高田 雅介 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20107551)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | NASICON / イオン伝導 / イオン交換 |
Research Abstract |
Na^+イオン伝導体として知られるNASICON(Na_1+xZr_2SixP_3-xO_<12>)は三次元的イオン伝導経路を有するため, 従来のものに比べ非常に高いイオン伝導性を示す. しかし, この材料はリン酸塩系であるため, 電気伝導度は水の影響を受け易い. しかし, これを系統的に研究した報告はない. 本研究では, 通常のNASICONだけでなく, Na^+イオンの一部をL1^+イオンで置換した固溶体をイオン交換法を用いて作製し, その電気的特性および感温特性について検討した. 所定量のNa_2CO_3, ZrO_2, SiO_2, NH_4H_2PO_4をエチルアルコール中混合し, 乾燥した後, NH_4H_2PO_4を熱分解させるために200°Cで16時間, Na_2CO_3を熱分解させるために900°Cで5時間熱処理した. これを粉砕し, 白金るつぼ中1200°Cで16時間焼成した. X線回折法によりこの試料はZrO_2を微少量含むNa_3Zr_2Si_2PO_<12>相であることが確認された. イオン交換は, 所定量のNaNO_3とLiNO_3を混合したもの20gとNASICON1gをよく混合し, 白金るつぼ中, 350°Cで4時間熱処理を行い, 冷却後, 余分の硝酸塩を水に溶かし, 十分水洗いを行った後, ろ過, 乾燥して行った. 電気的測定には, この粉体を3000(kg/cm^2)で加圧成形し, 400から1275(°C)の各温度で焼結させたペレットを用いた. 試料の両面に白金ペーストを焼付けて電極とした. NASICONのイオン伝導度は焼結温度が高くなるにつれて増加し、活性化エネルギ-は逆に減少した。Na^+をLi+^で<+イオン交換した試料のイオン伝導度は、Li^+イオンの置換量の増加に従い減少した。また、焼結温度が高いものの電気伝導度は水分の影響をあまり受けないが、焼結温度が低いものについては高い感湿特性が得られた。また、NASICONのNa^+>をLi^+でイオン交換することにより、さらに高い感湿特性が得られることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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