Project/Area Number |
62550572
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
|
Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
阿久沢 昇 東京工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (70042702)
|
Project Period (FY) |
1987 – 1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1988: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 黒鉛層間化合物 / インターカレーション / 水素 / 同位体分離 / 水素吸収 / アルカリ金属 / カリウム / 吸収 / 炭素繊維 |
Research Abstract |
本研究は、まずアルカリ金属-黒鉛層間化合物のホスト炭素材料の適切な選択のための指針を明らかにすることを目的として、種々の炭素材料からアルカリ金属-黒鉛層間化合物を合成し、それらの77Kにおける水素吸収アイソサームを測定した。 用いた炭素材料は天然黒鉛、天然黒鉛を出発物質とする膨張科黒鉛シート、熱処理温度がそれぞれ1000、1500、2000、2600℃の人造黒鉛粉末、炭素繊維などであった。R_6やCsの層間化合物では水素吸収アイソサームがラングミュア型になることが確認され、さらに水素吸収量はあらゆる水素圧のもとで天然黒鉛が最も大きいことが確認された。これに対してKの層間化合物では低圧領域でラングミュア型にあてはまらず、しかも水素吸収量は炭素材料の種類に大きく依存することが見い出され、例えば平衡水素圧が1Torrでは熱処理温度1500℃の人造黒鉛材が最大の吸収量を示すことが観測された。 次に酸素や水蒸気などによってアルカリ金属-黒鉛層間化合物を種々の程度に分解した場合の水素吸収特性を検討した。KCxにアンモニアを種々の程度に吸収させてから水素吸収アイソサームを測定すると、水素吸収量はアンモニア吸収量に対して直線的に減少することが確認された。このことからアンモニアは黒鉛層間で水素吸収サイトを占有していることが類推された。KCxに水蒸気を種々の程度に反応させた場合もアンモニアと同様な挙動を示すことが見いだされた。一方、酸素で部分的に分解されたKCxでは水素吸収能が全く失われてしまい、酸化分解後〜200℃で加熱処理することで水素吸収能が復活することが確認された。この手法を用いてKC_<12>(最も水素吸収能が大きいと思われるが通常の条件下では生成しない)を入手する可能性が得られた。
|