Project/Area Number |
62550689
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
浅野 康一 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016389)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 充てん精留塔 / 充てん物有効接触面積 / 蒸気相局所拡散流束 / 端効果 / シミュレーション / 塔内組成分布 / 分離挙動 |
Research Abstract |
充てん精留塔は, 微量成分を含む多成分混合物を安定かつ高純度に分離できるという特徴があり, また汎用性にも優れているため, 少量多品種生産に適しており最近各方面で注目されている. しかしながら, その移動機構の解明が不十分なため, いまだにその分離挙動を正確に予測することは困難である. 本研究は, 充てん精留塔による多成分系混合物の分離挙動に関する基礎的知見を得る目的で3mmディクソンパッキングを50〜600mm充てんした高さの異なる充てん精留塔を用いてエタノール/メタノール系およびメタノール/水系の全還蒸留実験を行い, 充てん物の有効接触面積, 塔内組成分布, 物質移動速度をさまざまな操作条件のもとで測定した. その結果, これまでガス吸収等で分離の指標として用いられてきたHTUが, 蒸留では混合蒸気の分縮により誘起される同伴流による各成分の移動のため充てん高さ, 液組成, 塔の保温状態により複雑変化し, 分離挙動を予測するための指標に適さないことを明らかにした. また, 充てん物の逝こう接触面積および蒸気相局所拡散流束に関する新しい相関式を提案し, 局所拡散流束が充てん高さによらないことを示した. さらに, 蒸留現象が蒸気相移動抵抗支配の現象であることに着目してこれら有効接触面積および蒸気相局所拡散流束に関する相関式を用いて充てん精留塔の塔内液組成分布, 還留液量の変化および端末組成をシミュレーションできる方法を提案し, 実測値と比較した結果, ここで提案した方法により充てん精留塔による2成分系混合物の分離挙動を正確に予測できることを示した. 現在, ここで開発した方法を比較的拡散流束の相互干渉効果が少ないと思われるアセトン/メタノール/エタノール系についての拡張を試みている.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)