β-ラクタマーゼの蛋白質工学的改変による抗生物質のアフィニティー抽出
Project/Area Number |
62550719
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今中 忠行 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029219)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | β-ラクタマーゼ / アフィニティー抽出 / 蛋白質工学 / β-ラクタム抗生物質 / 分離 / 精製 |
Research Abstract |
分泌蛋白であるBacillus licheni forsuis由来ペニシリンナーゼの活性中心を蛋白質工学的手法を用いて改変する事により, 基質結合性のみを保有し, その分割活性が消失したペニシリン結合蛋白を造成する. 更にその変異蛋白を固定化し, アフィニティークロマトグラフィーに応用する事により, β-ラクタム系抗生物質の効果的分離, 精製に役立てる事を目的とする. 本ペニシリナーゼの活性中心をSer44と推定した. そしてペニシリナーゼの分解活性を消失させるために, Ser44の反応基である水酸基が消失した形となった. Ala44へ, また立体障害を与えるべくメチル基を導入した形となったAla44へ, また立体障害を与えるべくメチル基を導入した形となったThr44へ変換する事を計画した. またこのSer44に負電荷を与えてその反応性を著しく向上させている残基をLys47であると推定し, Lys47をAla47へ変換する事を計画した. 部位特異的変異処理により, Ser→Ala, Ser→Thr, Lys→Alaに変換したすべての形質転換体の培養上澄液にはペニシリン分解活性が認められなかったが, オクテロニー寒天平板上において野生型ペニシリナーゼと融合する沈降線をつくった. この事から3種変異ペニシリナーゼはすべての分解活性が消失している事がわかった. そこで活性中心SerをAlaに変換した変異酵素をCMセルロース, Sephadex G100カラムなどを使用し, SDS-ゲル電気泳同上で単一のバンドになるまで精製した. この変異酵素を^<14>CペニシリンGで平衡化したSephadex G25ゲルろ過カラムにチャージすると蛋白が溶出する段階において放射活性の上昇が見られた. この事からこの変異蛋白は基質結合生を保持することがわかった. しかしながら平衡透析法により平衡定数を測定した結果10^<-3>M以上となった.
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Report
(1 results)
Research Products
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