L因子ベクターの応用:動物培養細胞中でのLFベクター上遺伝子の活性化と物質生産
Project/Area Number |
62560095
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵・醸造
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西森 克彦 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (10164609)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | プラスミドベクター / 動物培養細胞 / ポリオーマウィルス / エンブリオナルカルシノーマ / 細胞分化 / エンハンサー / L因子ベクター / 有用物質生産 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
Lファクター(LF)のエンハンサー部分とポリオーマウィルス(PyVA2)及びポリオーマECシミュータント(PyVN2)のエンハンサー部分を交換し、さらにこれにpHSG274由来のG418耐性遺伝子を連結した2種のプラスミドpPy274とpPyEC274を作製し、これら及び元型となったLF由来プラスミドpLIIN5をそれぞれマウスEC細胞であるF9細胞にCaPi法にて導入した。そしてこれらのプラスミドを安定に持つ株の樹立頻度を比較したところpLIIN5に比べpPy274ではその約1/20、またpPyEC274ではプラスミドとして安定に維持している株を取得することはできなかった。一方DNA導入後24〜80時間までの細胞内におけるこれらのプラスミドの一時的複製をみると、pPyEC274は高い効率で複製しており、これに比べpLIIN5やpPy274ではほとんど複製は観察できなかった。この結果は、CAT遺伝子をリポーター遺伝子としてLファクター、pyVA2株及びPyVN2株のエンハンサーの未分化F9細胞中での活性を調べた結果とも一致した。これらの結果はF9細胞中に於けるこれらのポリオーアウィルス由来、及びLF由来のエンハンサー活性、及び一時的複製の効率と、これらのDNAがF9細胞中に安定なプラスミドとして存在する株の樹立頻度に逆の相関性があることを示唆している。この結果はMol.Cell.Biol.Vol18,1988,pp2097-2104に投稿、掲載された。 またLF上に様々なエンハンサー/プロモーターを連結し、リポーター遺伝子としてCAT遺伝子をこれらの配列の下流につないだpLMC2(MuLVLTR)、pLSC2(SV40初期遺伝子)、pLGC2(マウスβ-グロビン5'上流配列)等を作製し、これらをF9細胞に導入した。これらのプラスミドはF9細胞中でプラスミドとして安定に存在し、またLチノイン酸添加に伴うF9細胞の分化に従ってそれぞれのエンハンサー/プロモーターの性質にほぼ一致する転写の促進が観察された。この結果については現在投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)