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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
木炭, グラファイトなどの炭素材料とフェイス材料とし, パーティクルボードの両表面に積層した材料を製造して, その物性と耐火性能を検討した. フェイス:コアの構成比は重量比2:3であり, 複合ボードの厚さおよび比重はそれぞれ20mmおよび0.6である. 複合ボードの曲げ強度(130kg/cm^2)は外壁材料として一般に用いられている木質セメント板のそれ(110kg/cm^2)と大差がないが, 比重が1/2低い. したがって同重量で比較した場合の複合ボードの破壊耐力は3倍以上大きい. 複合ボードは耐水性に優れ, 浸水処理や煮沸処理後の寸法安定性が高い. 複合ボードの耐火性能を調べるために, 2つの耐火試験を行なった. その1つは火炎貫通試験であり, 他の1つは火炎下の曲げクリープ試験である. 前者は約1300°Cの火炎に暴露して裏面への燃え抜けに要する時間を測定するものである. 後者は火災時の床や耐力壁の燃え落ちを検討するために, 静的破壊荷重の1/5あるいは1/10に相当する荷重を与え, 中央支点裏面にバーナーの炎の先端を接触させて, 熱劣化に伴うクリープたわみの経時変化を測定するものである. 火炎貫通試験の結果をみると, 複合ボードの燃え抜け時間はフェイス炭素材料によって大きく異なるが, いずれも有炎着火が認められなかった. とくに, グラファイト, バーク炭, 鋸屑炭をフェイスにしたボードは耐火性に優れ, 無機系ボードと同等の性能を示した. また, 火炎下のクリープ性能では, 複合ボードは無機系ボードより耐火時間が長く, 前述のグラファイト, バーク炭, 鋸屑炭フェイスボードでは2〜6倍の耐火性能を示し, . 着火も認められなかった. 以上のように, 炭素材料積層のパーティクルボードは優れた耐火面材料として防火戸などに応用が可能であるが, 炭素材料の種類により耐火性能が大きく異なる機構の解明が必要となろう.
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