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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
大腸における(H^++K^+)-ATPa-seを介する酸分泌機構に関して, どの様な調節を行い, 以下の様な成果を得た. 1.アセチルコリン, アドレナリン, ヒスタミン等は酸分泌速度を変化させなかった. 2.アルドステロンも2時間以内には有意な変化をもたらさなかった. 3.アデニル酸シクラーゼを活性化するフォルスコリンでは酸分泌は約30%抑制された. 4.CaイオノフォアA23187では酸分泌速度にはっきりした変化はみとめられなかった. 5.短鎖脂肪酸の一種プロピオン酸により酸分泌は約40%抑制された. 6.メジウム中の炭酸ガス濃度を0から5%に上昇させると, わずかではあるが有意に酸分泌は増加した. 次に以上の様な変化の細胞メカニズムをより明らかにする目的で, 酸分泌活性のあると思われる表層上皮細胞を単離し集める方法を確立した. これは, CafreeでEDTA存圧下に大腸をincubateし, 一定時間ごとに単離してくる細胞を集めることにより行った. はじめの1時間は主として表層上皮細胞が, 次の1〜2時間には主として陰蒿部の細胞が単離されることを, 形態的にと, ムチンの組織化学により確認した. 今後この標本で蛍光測定および生化学的手法を用いて研究を進める予定である. さらに, 蛍光顕微鏡下で細胞レベルでのpH変化およびCa濃度変化を測定するための予備実験を行い, チャンバーの設計, 標本, 実験システム等について進展を見た.
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