Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1988: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
平成元年度における研究成果は,つぎの2点にまとめられる。 まず,筑波大学基礎医学系の照井直人講師(昭和62年度の研究分担者)との共同研究により、延髓腹外側野尾側部の機能を研究した。これまでどおり麻酔したウサギを用いて,延髓腹外側野の頭側部および尾側部において,動脈圧受容器からの入刀を受ける心臓血管ニュ-ロンを探索した。頭側部および尾側部におけるこれらのニュ-ロンの関係を、電気生理学的および神経化学的に解析した結果,尾側部のニュ-ロンは,頭側部の心臓血管ニュ-ロンに抑制性の入力を送り,これが動脈圧受容器反射における交感神経の抑制と血圧下降の原因であることを証明した。これまで,尾側部が動脈圧受容器反射に関与していることは間接的証拠から示唆されていたが,これを直接に証明したのは,この研究が初めてである。 さらに,延髓腹外側野の化学感受性を研究するべく,血管作動性ペプチドにたいする化学感受性について調べた。すなわち,最近発見された強力な内因性血管収縮物質であるエンドセリンをラットの大槽内または延髓の局所に微量注入しておこる動脈圧,心拍数,交感神経活動にたいする反応を調べた。エンドセリンの微量投与により,上記のパラメ-タは特定なパタ-ンの反応を起こし,その主要な作用部位が延髓腹外側野であることが見出された。 以上,延髓腹外側野の血圧調節における役割を電気生理学的および神経化学的面から研究したのが,本年度の研究実績である。
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