放物線飛行による無重力下の魚の姿勢制御と小脳活動の解析
Project/Area Number |
62570072
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 滋夫 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00023656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 支朗 豊橋技術科学大学, 情報工学, 教授 (40023337)
高林 彰 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (00126872)
渡辺 悟 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00021361)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | スペースシャトル / 無重力 / 放物線飛行 / 宇宙酔い / 鯉 / 背光反射 / 小脳脳波 |
Research Abstract |
本研究は, 我が国のスペースシャトル利用によるFMPT計画(昭和67年度に延期)の一課題として採択されている魚を用いた宇宙酔いの基礎的研究の予備実験として, 小型航空機(三菱MU-300)の放物線飛行で得られる無重力下の鯉の背光反射と小脳活動変化を特徴づけることを目的としており, 昭和60-61年度科研一般(B)で実施された研究の追加実験として計画された. 実験飛行は昭和62年11月25, 26日に2回実施され, 初日目には正常鯉, 2日目には前庭摘出鯉を搭載し, 各フライトにつきそれぞれ8回の放物線飛行を行った. データの解析は未だ完了していないが, これまで得られている結果を以下に要約する. 1.計16回の放物線飛行により, 0.1G以下の微小重力を20秒間以上持続できたものが14回, 残りは16, 18秒間であった. 0.05G以下の持続はせいぜい5秒間であった(負の重力対策が講じられていない旅客機ではこれが限界). 2.今回の両被験体では, 放物線飛行中著しく不安定に泳ぎまわり, 定量的な行動解析は困難であったが, 無重力下における2つの対光行動パターンの存在を示す結果を得た. 一つはいわゆる背光反射として従来から記載のあるものであり, 照射光に背を向ける姿勢反射である. ところが, 照射光がより腹側にある場合, 鯉は腹に光を受ける姿勢で安定化した. 類似の反射的行動は昭和58年に宇宙科学研究所と共同で行ったバルーンからの自由落下実験でも認められており, 魚の対光行動の特徴と考えることができる. 3.自由遊泳中の鯉小脳脳波の導出法については, これまで十分に技術的検討を経てきているが, 今回のようにかなり烈しく動きまわる場合, 動きによるアーチファクトが脳波の解析を困難にした. 実際の宇宙実験では被験体の選抜が重要な問題となると思われ, 今後さらに航空機実験の機会を得て経験を積み重ねたい.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)