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¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
1.48時間絶食させたマウスとラットでは非絶食動物と違って, ヒスチジンデカルボキシラーゼの特異的障害薬α-フルオロメテチルヒスチジン(α-FMH)は投与4時間後にも胃粘膜ヒスタミン(HA)レベルを有意に低下させなかった. そこで, ペンタガストリンおよびカルバフールの胃粘膜HA遊離作用を48時間絶食させ, α-FMHで処置したマウスとラットで調べた. 絶食マウスに食餌をα-FMHと同時に投与すると4時間後HAレベルは有意に減少した. 2. ペンタガストリンとカルバコールは単独ではマウス胃粘膜HAレベルを有意に減少させなかったが, 両者を併用すると有意に減少させた. 3. ペンタガストリンは単独でラット胃粘膜HAレベルを減少させたが, カルバコールは単独では無効であった. ラットではペンタガストリンとカルバコールの併用による協力作用は認められなかった. 4. 以上の成績は, ガストリンとアセチルコリンはそれぞれ単独で作用した場合, マウス胃粘膜からの有意のHA遊離を起こさないことを示している. したがって, この種属ではHAとガストリンとアセチルコリンがどれも壁細胞のそれぞれの受容体に直接作用して胃酸分泌を刺激するが, ガストリンとアセチルコリンが胃粘膜のHA含有細胞に同時に作用すると協力作用によってHAが遊離され, 壁細胞の受容体の直接刺激とあいまって激しい胃酸分泌が誘発されるものと考えられる. 一方, ラットの胃粘膜ではHAが胃酸分泌の最終的な共通媒介物質としての役割を果たす可能性が高いものと推測される.
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