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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
(1)E^d_α遺伝子が導入されたC57BL/6トランスジェニックマウスに, アイソタイプが混合したIa分子(A_β, E_α)が存在するか否かを解析するために, その脾細胞を^<35>Sメチオニンで標識し, 界面活性剤で可溶化した後, モノクローナル抗A_β抗体で免疫沈降を行い, 2次元電気泳動法にて解析した. その結果, A_β, A_αのスポット以外に, 正常のE_αのスポットと全く同一の場所にスポットが検出された. これは, 導入されたE_α遺伝子産物が内因性のA_β遺伝子産物と会合して, アイソタイプが混合したIa分子がこのトランスジェニックマウスに存在していることを示唆する結果である. (2)現在継代・維持されているE^d_α遺伝子ヘテロ接合体のマウス同士を交配させ, 導入されたE^d_α遺伝子に関してホモ接合体の個体を作製した. ホモ接合体か否かは, 正常B6マウスとの交配実験により確かめた. (3)このホモ接合体トランスジェニックマウスをBALB/cマウスと交配し, F_1マウスを作製した. このF_1マウスの脾細胞を^<35>Sメチオニンで標識し, モノクローナル抗A_β抗体で免疫沈降し, 2次元電気泳動法にて解析すると, A_β, A_αのスポット以外に, E_αの位置にスポットが検出された. これはこのF_1マウスにおいて, アイソタイプが混合したIa分子(A_β, E_α)が存在することを示唆している. (4)このようなアイソタイプが混合したIa分子が特異的な機能を有しているか否かを調べるために, リンパ球混合培養反応を行った. (BALB/c×B6)F_1マウスのリンパ節細胞を反応細胞とし, (BALB/c×トランスジェニックマウス)F_1マウスの脾細胞を刺激細胞としたリンパ球混合培養反応では, 明らかな増殖反応が認められなかった. これは正常のマウスにおいてもこのアイソタイプが混合したIa分子が微量ながらも存在し, T細胞がそれに対してトレランスの状態にあることを示唆する結果である.
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