Project/Area Number |
62570361
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 輝夫 東京大学, 医学部(病), 講師 (00107666)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1988: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 先天性ミオパチー / モノクローン抗体 / ジストロフィン / α-アクチニン / ミオシンH鎖 / 先天性筋疾患 / 型特異的抗ミオシンH鎖モノクローン抗体 |
Research Abstract |
先天性筋疾患の構造蛋白異常をモノクローン抗体法により解析し次の諸点を明確にすることが出来た。1.デュシャンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の遺伝子解析が近来米国ですすめられ、その転写物の全構造が解析された。この構造より分子量427万の巨大蛋白ジストロフィンの存在が推定された。本研究はこの蛋白の存在を確認するためのN末端より215〜264のペプチドを合成し、これに対するモノクローン抗体AICを確立した。この抗体により分子量約400kd蛋白の実在がイムノブロットにより確認され、正常筋の形質膜に局在し、DMDで特異的に欠損していることが判明した。又この蛋白が胎生幼若筋では発現せず成長するにつれ発現することが判明した。現在ジストロフィンC末端を認識する抗体を調整中でありDMD発症機序の解明に資する予定である。2.α-アクチニンに対する抗体Sα5-17は型特異性はなく骨格筋・心筋の両者を認識し、これを利用してヒト骨格筋が2種のα-アクチニンをもつことが判明した。タイプI、II_A線維はより酸性側の、II_B線維はより塩基性側P_Iをもつα-アクチニンであった。Z帯異常を主病変とするネマリン・ミオパチー6例、セントラル・コア病2例について検討し、正常例と同じα-アクチニン組成をもっていたことからこれらの先天性筋疾患で異常なα-アクチニン発現の可能性は否定された。3.ミオシンH鎖の抗体はタイプI型特異抗体SMI-11-2とII型特異抗体EK-35-3が得られた。これによると正常骨格筋は特殊な電気泳動上3つのバンドに分離される。セントラル・コア病ではこのうち最も易動度の小さいバンドしか発現しておらず明白な発現異常と考えられる。ネマリン・ミオパチーでは個人差があり一定しなかった。4.その他コネクチン・トロポミオシンに対する抗体も調整してきたが型特異抗体の開発は不完全であり続行中である。
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