本態性高血圧症における腎血管系のカテコールアミンに対する反応性
Project/Area Number |
62570380
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
酒巻 哲夫 群馬大学, 医学部 第2内科, 講師 (20124654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 秀一 群馬大学, 医学部 第2内科, 講師 (80124650)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 本態性高血圧症 / 腎血流量 / カテコールアミン / 本能性高血圧症 / 腎血管流量 |
Research Abstract |
改良型腎用ウエブスターカテーテルを腎静脈に挿入し、熱希釈法にて直接腎血流量を測定することにより、腎血管系のカテコールアミンに対する反応性を検討した。本法の測定がほぼ適切に行われているか否かは、無投薬下の本態性高血圧症14人、腎血管性高血圧症7人の分腎血流量を改良型ウエブスターカテーテルを用いて測定することにより検討した。本態性高血圧患者では右腎307±20ml/min、左腎387±32ml/minと左腎が明らかに流量が多く、腎体積と腎血流量の相関はγ=0.56(p<0.01)と良好であった。また、腎血管性高血圧症では、患側腎17.8±44ml/min、健側腎349±33ml/minと明らかに患側腎の血流量が減少していた。これらの結果は本法による腎血流量がほぼ適切に行われていることを示しているが、一方では右腎静脈の25%、左腎静脈の4%に複数腎静脈を認め、この様な場合には腎血流量の測定が著しく不正確となるので、前もって腎静脈環流異常のない事を確かめる必要が生じた。この結果をふまえて以後の検討は左腎静脈で行う事にした。 次いで本態性高血圧症4例において、ノルエピネフリン50mg/kg/min静注の前後で血圧、心拍出量、腎血流量の変化を検討した。心拍出量は色素希釈法にて測定した。4名の平均血圧は127±15mmHgから138±16mmHgへと上昇したが、心拍出量は5.2±0.6l/minから5.3±1.0l/minと変化なく、左腎血流量620±119ml/minから497±133ml/minへ減少した。症例が4例と少なく、明確な結論はさけなければならないが、カテコールアミンが腎血流量に大きく影響を与えていることが示唆された。今後さらに症例を重ねて検討を加える必要があるものと考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)