Project/Area Number |
62570641
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
白方 秀二 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80117887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 忠樹 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10174525)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 同種心移植における拒絶反応部位の酵素活性 / 組織線溶活性 |
Research Abstract |
近年欧米における臓器移植の進歩は著しく廃絶した臓器にとって替る一つの有力な治療法として確立されつつある. 従来心移植において拒絶反応のもっとも有力な診断法として右室心筋パイオプシーが行われてきたが, 心全体のviablityを右室心内膜側のみの組織学的変化としてよいものかどうか問題がある. そこで我々はWister及びBuffaloラット間の同種心移植を行い, 拒絶反応の様態を心全層において先顕的に組織学的, 酵素組織化学的, 組織線溶活性の面から検索した. 実験結果:1.免疫抑制を行わないラット同種心移植における生着期間と7.6±0.7(n:30)であった. 2.HE 染色では, 拒絶反応の所見である間質の浮腫, 小単核球の浸潤は, 移植後3日目に心内膜側より出現し, 日を追うにつれ心外膜側方向に拡大した. 3.拒絶反応部位に一致してLDH, SDH, phosphorylaseの活性が低下した. ことにphosphorylaseの活性の消失は速く, HE染色で所見の出る以前に活性消失も広がり, 他の酵素活と比較しても活性消失の領域は速く大きかった. 4.正常心においては冠の毛細血管に局在して活性の認められるabkaline phosphatase, ATPaseの活性もHE染色上, 間質の浮腫, 小単核球浸潤の認められる領域で低下消失していた. 5.毛細血管壁における線溶活性の推移を経時的にfibrin slide technigueを用いて検索したところ拒絶反応発生部位にはlysis areaは生じなかったがalkaline phosphatase活性の消失以前に毛細血管内皮における線溶活性の消失していく所見が得られた. これらの変化から拒絶反応にはischemiaが大きく関与しており血管内皮細胞の障害による血流障害で拒絶反応が惹起される可能性を示唆する所見が得られ, 今後はモノクローナル抗体を用いた手枝を導入し拒絶反応の様態を追求していく予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)