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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
5%グルコース250mlを連日3日間点滴したウサギと, フロセミド10mgを3日間注射し禁水にしたウサギについて, 抗菌薬を投与した際の体内動態に差があるか検討した. ABPC, CPZ, CPFX, MINOでは差がみとめられなかったが, CAZ, CPMでは明らかな差がみとめられ, また新しいセフェム系薬剤のTHR-221についても差がみられた. 脱水に近い状態では, 血中濃度は高いままで, 溢水に近い状態時と平行して低下してくる. しかし溢水状態では正常時よりも早く血中から薬剤がなくなり, 脱水では逆に高い濃度が長時間保たれる. また点滴しながら抗菌薬を与えたときにも, 正常時より急速に血清内から抗菌薬が失われて行く. 臨床上は, 点滴を行っている人に抗菌薬を投与することが多いので, 正常人の正常状態でしらべられているような血中濃度よりも, 実際はかなり異なった値をとる薬剤のあることが判明した. しかし, このような傾向を有するものと, ほとんど影響されないものとの差がどこからもたらされるかは不明で, 現在のところセフェム系のものの部にそのような薬剤があることがわかったのみで, 各薬剤について, 一つ一つしらべてみないと, どのような動態をとるかは, 予測できる段階に来ていない.
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