ラット腎移植における免疫学的検討-輸血による移植腎正着延長効果-
Project/Area Number |
62570736
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
宮崎 重 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80084820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 茂樹 大阪医科大学, 医学部, 講師
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ラット腎移植 / 術前輸血 / リンパ球混合培養 |
Research Abstract |
1.ラット同種腎移植モデルにおける術前輸血による移植肝生着延長効果の検討:Fischerラットをdonor, WKAHラットをrecipientとして腎移植を試みたが, Fischerラットの腎動脈が細く長いため十分な血流が得られないことが判明し, 本研究の実験モデルとしては不適当であると思われた. このためWisterラットをDONOR, SDラットをrecipientとする組みあわせに変更して研究を行なっている. 移植9日前にdonor specific blood fransfusion(以下DSTと略す)を行なったところ, 移植腎の平均生着日数は, 対照群の9.3日(n=6)に対し, 89.2日(n=7)と有意に延長した. 2.DST跡のrecipient血清(以下dst血清と略す)によるリンパ球混合培養(以下MLRと略す)の抑制効果の検討:SDラットのリンパ節細胞をresponder, Wistarラットのリンパ節細胞をstimulaforとするMLRにDST血清を添加し, その反応抑制効果について検討した. 培養液に9%のDST血清を加えた場合MLRの反応が対照群に比し平均71.3%抑制された(n=20), 3.DST血清による移植腎生着延長効果の検討:無処置SDラットにWistarラットの腎を移植し, 移植跡のSDラットにDST血清1mlを移植直後に経静脈的に全身投与したところ, 移植腎の平均生着日数は8.3日であり, 対照群(正常SD血清投与群)の9.0日と有意差は認められなかった. しかし, DST血清1mlを移植直後に経腎動脈的に局所投与した場合には, 平均22.8日(n=12)と有意に生着延長効果が認められた. 以上の結果より, DSTによる移植腎生着延長効果には, DSTを受けたrecipientの血清中に出現するmlr抑制因子が重要な役割を演じていることが示唆された. 現在, ゲルクロマトグラフィー等の手法を用いて, この因子の物理化学的解析を行っている.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)