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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
頭部低位による脳静脈圧上昇時の頭蓋内圧環境の変化について圧-容量関係を検討することで明らかにした. 方法はnormocapninに調節呼吸したペントバルビタール・笑気・パンクロニウム麻酔ネコを定位脳固定装置下で開頭し, 硬膜外圧(EDP), 矢状静脈洞圧(SSP), 大槽圧(CMP), 体動脈圧(AP)をモニターの上, 側脳室内へ容量負荷用のカニューレを挿入した. 実験は腹臥位群(コントロール群)と20°tail upした群(頭部低位群)に分け, 各群とも1匹につき数回脳室内へ0.3mlの生食液をbolus injectionし, 得られたCMP波形よりMarmaron(1975)の方法に準じpressure volume index(PVI), コンプライアンス(Ci)を算出した. この際injection前の初期圧(Po)を種々変化させ, これに対応するCとの関係を求めた. このPo-C曲線が頭蓋内の圧環境の特性を表すと考え, コントロール群と頭部低位群のPo-C関係を比較した. その結果, 頭部低位操作を行うとCMP, EDPは絶対値としては上昇するがPVIは有意に高値となり, Po-C関係からみると同一のPoレベルではむしろ頭部低位群の方がCは大きくなり, 負荷された容量に対する圧緩衝能が増大しているのが判明した. さらに, 頭部低位操作と頚部圧迫操作ではSSP, CMP反応にちがいがみられ, 同じ静脈圧うっ滞による変化でも病態に相異があることが示唆された.
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