心房性ナトリウム利尿ホルモン関連ペプチドの合成及びその構造活性相関研究
Project/Area Number |
62570956
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木曽 良明 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (40089107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
霜倉 正徳 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (10171000)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心房性ナトリウム利尿ホルモン / ペプチド合成 / 構造活性相関 / ANP |
Research Abstract |
1984-1985年に強力なナトリウム利尿作用, 血管拡張作用及び血圧隆下作用を有する心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)がヒト及びラットの心房抽出物より単離固定され, 容量調節系における生理的意義, 本能性高血圧症, 心不全等における病態生理的意義が注目されている. 我々はすでにANPの種々の区別ペプチドやアナログをデザインして合成し, 免疫学的研究及び構造活性相関研究を行ないラジオイムノアッセイの確立や活性発現に必要な最小区分ペプチドの合成に成功した. さらに区分ペプチドを種々合成し, 環状ヘキサペプチドcyclic[Leu^<12>-α-hANP(8-13)]および直鎖状ノナペプチドα-hANP(8-16)がANPの逆作用である血圧上昇作用を持つという興味ある事実を見い出した. 生体内では互いに逆の作用を持った多くの活性物質が存在してバランスを保っているという「陰陽説」が提唱されているが, 近年, 一分子内でも区分によって逆の作用を持っているという意見がある. 我々の発見は, ANP分子内における「陰陽説」研究の端緒となるものとおもわれる. またペプチド合成化学の分野では(1)固相法でα-アミノ基の保護基の除去法としてメタンスルホ酸を用いる簡便法を開発, (2)トリプトファンのインドール環の新しい保護基, diphenylphosphinothioyl基の開発(3)シリン化合物を用いたreductive acidolysis機構による新しい脱保護法と, これにより除去される新しい保護基, 4-methylsulfinylbenzyl基の開発, 等を行ないペプチド合成の方法も充実させた. これらの研究は, さらに多くのアナログを合成して構造活性相関研究を進めるための基礎となるものである.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)