Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船渡 和男 東京大学, 教養学部, 助手 (60181442)
松尾 彰文 東京大学, 教養学部, 助手 (60126167)
川原 貢 東京大学, 教養学部, 講師 (60169753)
跡見 順子 東京大学, 教養学部, 助教授 (90125972)
浅見 俊雄 東京大学, 教養学部, 教授 (20012354)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
少年サッカーや少年野球にみられるように発育期青少年のスポーツへの参加には目ざましいものがあるとともに, それにともなう数多くの問題点も指摘されてきている. その主たるものに, 筋力トレーニングの開始年齢に関する問題がある. そこで, 本研究では筋力トレーニング効果におよぼす年齢の影響を明らかにするとともに, 筋力トレーニング開始の至適年齢を求めようとした. 小学校1, 3, 5年生の男女児童それぞれ10名づつ(計60名)を対象に肘関節屈曲の最大筋力及び筋断面積を測定し, 筋力トレーニング効果をみた. トレーニングは肘関節の屈筋について静的最大筋力を10秒間発揮し(1日に3セット), 週3回実施した. トレーニング期間は10月〜12月までの3ケ月間であった. トレーニング前後にはサィベックスによる等尺性最大筋力及び等速性最大筋力を測定し, また, 超音波診断装置により筋断面積, 骨及び皮下脂肪断面積を測定した. その結果, 3ケ月間の筋力トレーニングによって各学年ともにいずれも最大筋力の増加がみられた. その増加率でみると, 低学年(1〜3年生)は高学年(5年生)に比較して低い傾向がみられた. また筋断面積では, いずれの学年においてもトレーニング効果がみられたが, ここでも低学年の筋断面積の増加(0.7cm^2)は5年生の増加(1.1cm^2)より少ない傾向を示した. そして, 筋力発揮に関する神経系の因子を表わす指標と考えられる絶対筋力では, 5年生にのみトレーニング効果がみられ, 低学年児にはその効果はみられなかった. 以上のことから, 思春期前と考えられる小学校低学年児童においても, 筋力, 筋断面積ともに増加する傾向を示したが, その率は高学年より低く, また絶対筋力にトレーニング効果はみられなかった.
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