Research Abstract |
昭和57年度文部省実施のスポーツテスト全国データを用いた正準相関分析の結果から, 体格4項目・体力診断テスト7項目・運動能力テスト5項目における体格と体力・運動能力の関係は, 関与率でみると, 大づかみにいって次のような知見としてまとめることができる. 12〜14歳 15〜17歳 18・19歳 20歳以上 体格と体力 男子 50〜45% 30〜25% 25〜20% 15〜10% 女子 30〜20 20〜15 20 10 体格と運動能力 男子 40〜30 20〜15 20 15〜10 女子 15 15〜10 15〜10 10 体格と体力運動能力 男子 60〜55 40〜35 35 20〜15 女子 35〜30 30〜25 30〜25 15 このことから, 付け加えていえば, 学校体育において体力や運動能力を評価するさいには, やはり体格の遺伝的に決定される割合の極めて大きいことを考慮して, 年齢段階によっては体格の体力運動能力への影響を統計的に消去して評価することの方が望ましく, 教育評価により適うものである. なお, 体力と運動能力の両項目群の群間の相関は, 関与率でみて19歳以下では55〜40%, 20歳以上では男子30%, 女子25〜20%であった.
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