リスク・マネージメントの理念に基づく都市水害の分析と被害の軽減に関する研究
Project/Area Number |
62601025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
盛岡 通 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 弘忠 東京女子大学, 文理学部, 教授 (90013044)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | リスク / 市民意識 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
水害のリスクの性格を分析した. 自然災害として, 「機能不全型」(ブラコス)であり, 過去の経験がつみ重ねられているので, 「手馴れた」(スロビック)性格が強い. また, 水害には地域性が強く, 「場内在型リスク」(盛岡)と呼びうる 水害リスクへの対策の基本的性格を明らかにした. 通常リスクでは, HI(危険性の特定), RE(エスクの見積り), EA(被害のおよび方の解析), RC(リスクの評価と特性化)を含むリスク・アセスメントの手続きと, RM(リスク・マネージメント)およびRC(リスク・コミュニケーション)のリスク・マネージメントの手続きを区分する. しかし, 水害のリスクにおいては, 工学的に代替案設計力の開発を, 社会経済的にはリスク/便益, リスク/費用の評価法の適用が焦点である. 従来の災害回避行動としてではなく, 平常時における市民のリスク認識を調査・分析してみた. 大阪では吹田市内の水害ポテンシャルの高い地区および低い地区のそれぞれ約150人の質問紙回答をもとに分析し, 全国的には東京女子大学卒業生約700名の回答をもとにリスク認識を分析した. 前者では, 渇水被害, 洪水, 浸水, ダム・ため池からの被害の他に13の種々のリスクをとりあげ, 後者では核, エイズやベスト問題といった話題性の高いリスクもとりあげた. 前者の結果の一部を他のリスクとの比較に重点をおいて要約してみる. (1)危険にあった経験は洪水・浸水で12%と交通事故に続いて多く, 心配な人の割合は35%と低い方から数えて4位. (2)リスクと受け入れ難いと評価する人の数は3位. (3)企業や行政の責任が中位. (4)洪水・浸水のリスク(平均推定死者数)は10のマイナスク7乗と市民は推定. (5)アンケート回答者のなかから来年度の情報提供効果を計測するモニターを選び, 情報提供者の準備を整えた.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)