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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
斜面災害資料を解析しさらにそれを予測問題に発展させる時のサンプリング試料の無意味な偏りを防ぐために, 地表上で50mメッシュに分割した区域の地形・地質・植生等の地盤数値情報ならびにランドサットデータを利用して多変量解析に基づき崩壊危険地を予測する方法について検討した. 対象とした災害は, 昭和47年7月の天草豪雨と昭和57年7月の長崎豪雨に伴うもので, 解析域としてそれぞれ東西8Km, 南北6Km(五千分の1国土基本図で4枚相当)を選んだ. 国土基本図, 地質図, 森林図からメッシュの標高, 斜面の傾斜と方向, 地質・地層の走向・傾斜, 樹種および樹令等を読み取り, データファイルを作成した. また, 災害記録, 航空写真から斜面崩壊地点を確認し, 崩壊発生の有無に関するファイルを作成した. 作成したファイルとランドサットデータを利用し, 斜面傾度に着目したヒストグラム解析, 各要因を変量としたマハラノビス汎距離に基づく判別解析, 数量化II類解析を行った. その結果, 天草災害に関しては(1)斜面崩壊立が50%となる斜面傾度は地質によって異なり, 火成岩が30度, 変成岩40度, 堆積岩50度であること, (2)地質の違いを考慮すれば標高・斜面傾度・斜面の向きの3要因のみでも80%程度の崩壊地適中立を得ることが可能であること, (3)斜面の向きの要因は解析対象域を小さくすると判別には寄与しないという評価を受けること等が明らかとなった. また, 長崎災害に関しては, (4)ランドサットデータは健全地適中率の向上に有効であること, (5)竹林および果樹園に利用されている斜面, 樹令が15年未満(ことに5-10年)の斜面は崩壊を受けやすいことが明らかとなった. なお, 以上の要因の中で崩壊に寄与する要因としては, 斜面傾度が一番であり, 地層の走向・傾斜はさほど寄与してはいないという結果を得た.
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