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¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Research Abstract |
岩橋は活断層のうち中伊豆町の姫之湯断層等及び富士宮市の安居山・大宮断層等から放射されるγ線を合計600以上の測点で計測した. その結果, 各活断層の位置を縮尺2500分の1地形図に記入することができた. 現在γ線強度の高い測点を反復測定し, その変化と強度から活断層が地震断層となる可能性と危険度等を検討中である. 木宮は1945年三河地震で出現した深溝断層の調査を行い, 同断層が南北と東西の両走向の部分に分けられ, 東西の深溝-駮馬の間では地震断層発生から43年の経過にも拘らず. 当時の痕跡を幾つか発見できた. またこれと平行の, 当時も動いた副断層が存在すること, 1943年には動かないが, それ以前に動いたとみられる断層も確認てきた. 深溝断層を狭んだ. 南北両地域の風化穀の違いから, 一連の断層群は地質時代から活動し, 今後も活動の可能性ありと認めている. 狩野は本研究と関連して行った丹沢山地南部から箱根・大磯地域にわたる第四紀の断層活動史をまとめている. 特に重点とした足柄地域北西部は中期更新世以降, 激しい地殻変動をうけ, 完新世には全般的に上昇速度は速いが, 断層活動は活発でないことを解明した. 木曽山地北部で活断層の可能性が高い互に共役の境峠・奈良井の両断層の調査で, 前者が中部地方で第一級の変位量をもち, 更新世に活発に活動した両断層が完新世に活動が衰えた可能性があると考えた. 大塚は来たるべき東海大地震の際, もっとも可能性の高い震源断層とみられる「富士川断層-駿河湾断層」を追跡し, その延長部付近らしい地区の地質, 地形を陸上と海底双方で調査し, 陸上では富士川河口海岸で蒲原礫岩の発見から本断層の延長を推定できた. 海底では「しんかい2000」や海底観測ロボット「ドルフィン3K」による観察結果, 明瞭な活断層の証拠は見られず, 急速な重力流による侵食, 埋積の事実が判明した. 今後更に海底活断層の位置確認の調査が必要と考えられる.
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