Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 正勝 京都大学, ,工学部, 教授 (30025861)
後藤 典弘 国立公害研究所, 環境情報部, 部長 (40109898)
植田 和弘 京都大学, 経済学部, 助教授 (20144397)
沖野 外輝夫 信州大学, 理学部, 助教授 (50020681)
神山 桂一 北海道大学, 工学部, 教授 (90001148)
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Research Abstract |
本研究は, 固形廃棄物の発生構造, 再利用, 環境影響とモニターおよび費用負担公平化の立場から, 固形廃棄物処理の将来計画を策定する手法を探ることに目的がある. 神山は, 再利用の立場から紙類を4つのランクに分類し, 紙類と製紙原料として回収する際, 家庭において分別することを前提とすると, 回収可能量は紙生産量の62.5%になることを示した. 沖野は, 都市を生態系として把え, 都市への各種物質の流入量, 通過・循環量, 流出量および都市内現存量を調べることを研究の基本において, 各種物質の中でも, 指標的役割を果たす物質を探索しつつある. 平岡は, エネルギー回収を中心とした廃棄物の処理処分システムについて研究し, 種々の代替案について概念設計を行った. これにより, 都市圏全体の廃棄物の処理とそれによって得られるエネルギーの関係を明確にできる. 藤田は, 下水汚泥を取扱う際に衛生上重要なウィルスを取上げ, コリファージは, ポリマー脱水汚泥には検出されるが, 石灰脱水汚泥には検出されないこと, コンポスト処理過程の高温度に曝せば不活化することを確かめた. 後藤は, 固形廃棄物の処理が環境に直接・間接に与える影響を論じ, とりわけ, 事業系ごみは量が急増しつつあるだけでなく, 有害物成分を含むなど処理計画策定上, 問題が多いことを指摘している. 石井は, 排水中の水銀濃度を連続的に測定する装置を開発し, 検出下限値, 追従時間, 妨害塩分濃度の点から, 十分に実用に供しうることを示した. 植田は, 廃棄物処理を考慮しない生産は, 資源の非効率的利用と環境資源の破壊という二重の意味での資源浪費を生み出すとし, 消費者あるいはごみ処理側の要求が, 品の生産に直接反映される製品の事前評価制度の重要性を指摘している.
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