人体と屋内外ELF電磁界のカップリングの定量的解析に関する研究
Project/Area Number |
62602527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伊坂 勝生 徳島大学, 工学部, 助教授 (50035630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 則行 徳島大学, 工学部, 講師 (30156450)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電界 / 磁界 / 超低周波 / 送電線 / 配電線 / 電磁界結合 / 静電しゃへい |
Research Abstract |
近年, 我々の生活空間に存在するELF電磁界, 主として50あるいは60Hzの商用周波数の電界および磁界による人体影響についての関心が高まっている. 本研究ではまず電力周波数電界と人体のカップリング現象を定量的に検討するために人体内部組織の導電率の不均一性を考慮に入れた計算機解析を行った. 電界解析には有限要素法を適用し, 内部に誘導される電界強度および電流密度の分布を求めた. この人体モデルは円筒(半径:12.5cm)と半球からなる高さ170cmのもので, その内部は導電率の異なる二層の体内組織で構成されている. 計算の結果, 体内組織の導電率の相対的大きさが誘導電流の集中あるいは分散に強く影響することが明らかとなった. 同様の計算を組織がさらに複雑に分布している場合についても進めた. 次に, 電力周波数磁界センサの試作を行った. 製作されたコイルは一辺が150mmの正方形の木枠に外径0.32mmのエナメル線が1000回巻かれたもので, 1mGの磁界を充分検出することができる. この磁界センサと市販の電界センサを用いて超高圧変電所構内で実測したところ, 最大値として約5kV/mの電界, 約100mGの磁界が存在することが分った. 磁界に関しては任意の導体配列を有する送電線の周囲空間における3次元ベクトル量の計算ソフトウェアを開発し, 電力輸送量と地表面における発生磁界の関係を定量化した. また, 樹木の形状とその電界しゃへい効率との関係についても検討を行った. その結果, 樹木の高さおよび表面積を一定とした場合, 誘導電流の大きな樹木がしゃへい効率の良いことが分った. 今後の検討課題としては家庭内で使用される電気カーペット, 電気毛布等からの磁界特性および人体とのカップリング特性を明らかにし, かつ, 磁界暴露量の測定システムを確立することが重要と考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)