Research Abstract |
〔1〕sicの蒸気とメタロセン(Fe(C_5H_5)_2)のクラスター・イオンビームとの反応により, 低温度高速レート(5〜6μm/hr)で堆積できる手法を開発した. この手法で堆積したCを含む鉄シリサイドは900〜1100°Cで高い熱起電力(〜2mv/k)をもつことを見出した(松原, 山口大・工). 〔2〕ジボラン(B_2H_e)のECRプラズマにより, 金属光沢をもつβ-ボロン膜を堆積速度500〜1000A/min, 基板温度〜300°Cの低温度で実現した. 熱起電力は, 現在のところ, 〜0.4mv/dagであまり高くないが, B_2H_2濃度と基板温度, プラズマ密度を高めることにより性能向上ができることを明らかにした(権田, 阪大・産研). 〔3〕Geの直流スッパタ蒸着膜について熱起電力, 電気伝導度測定を行ない, 真空蒸着膜の場合と比較して特性評価を行った. Arのグロー放電中で堆積したGe膜は, 熱的安定性に優れており, 熱電材料としての性能アップができる可能性を示した(木村, 電通大). 〔4〕第一遷移金属元素(Fe, Ni, Co, Mnなど)とゲルマニウム元素を, MGe_<1-x>(0<x<1.0)の化学量論的組成比で混合し, これを高温度・高圧法により合成すると, ち密な構造.もつ新規化合物が生成できることを見出した. また, これらの化合物の熱起電力, 電気伝導度はともに磁気的な秩序状態と強い相関があることを明らかにした(島田, 東北大・工). 〔5〕高効率熱電子エミッター電極として期待できるTa, Hf, Mo, Wのホウ化物電極形成法について検討し, ジボラン(B_2H_e)と水素の混合ガス雰囲気中で, CVDにより比較的低温度で, ホウ化物表面層を形成できることを明らかにした(矢田, 東北大・科研). 〔6〕β, β-アルミナと電極材料(炭化物, 窒化物及び金属)との反応系での熱力学的解析と実験結果との対応から, Na-蒸気中で耐食性の高い電極材料として, Mo, Tic, Nbc, Nbnが優れていることを明らかにした(加藤, 九大・工).
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