Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
日本の連系系列は, その地勢的な特徴から細長い串型に構成されている. このような連系系統では, SMESに代表される貯蔵設備と連系線を含めた流通ベルトラインを組み合せて, 負荷需要と電源構成に関連する性質を利用することにより, 電気エネルギー発生・輸送の高効率化を促進することができる. 貯蔵装置は時間帯間の電気エネルギーの移動を行い, ベルトラインは地域間の電気エネルギーの移動を行う装置と考え, どのようにSMESとベルトラインを計画し, どのように運用すれば電気エネルギーの発生 ・輸送の高効率化を実現できるか検討することが本研究のねらいとなる. 本研究では, 日本を対象に, 近未来(2000年)と遠未来(2030年)のシナリオを設定して, モデルによる試算を行い〔SMES-ベルトライン〕システムの運用と計画に関する総合評価を行う予定である. 日本を四地域に分け, 1985年を基準年として過去の実績から負荷パターンと最大負荷の長期予測を行った. 電源は経済性重視の原子力とサイクル負荷吸収の火力とし, 水力と貯蔵設備でピーク負荷とランダム負荷を吸収するものとしている. SMESは経済的な大型と機能性に優れた小型を在来機種との対比で考えている. ベルトラインについては, 連系系統共同運用性向の場合は大容量を, 個別系統単独運用性向の場合は小容量を設定している. 負荷分布は中央集中化傾向と地方分散化傾向を想定し, 季節変動も配慮している. 〔SMES-ベルトライン〕システムの運用方式として中央管理型, 地方分散型, スポツトプライス型を考えている. 本年度は評価に関連する因子:電源, 流通設備, 貯蔵設備などの技術予測と需要想定を終了しており, 今後の多面的な総合評価に備えた. 評価は, 経済性, 安定度を配慮した信頼性, 緊急対応性, 予測因子の不確定性に対するフレキシビリティなど多様な評価指標を検討している.
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